columnコラム

2018.11.14

事業計画策定の際の「かね」の考え方 その2

 

前回、「開業資金」を現金以外で調達した場合、「収入」で賄う必要があるのは

「A支出額」と「B支出額」の両方になります、とお伝えしました。

なお、手許現金に余裕がないようであれば

「B支出額」に毎月の生活費も加えておきましょう。

 

ここから、開業からどれぐらいで「A支出額」と「B支出額」を賄うだけの

収入が得られるようになるかを計画する必要があります。

開業時から患者さんでいっぱいという診療所もあるでしょうが、

やはり、軌道に乗るまで開業から1年程度を目安に計画を立てた方が

無難ではないでしょうか。

収入は開業から1ケ月、3ケ月、6ケ月、9ケ月、12ケ月と

徐々に増加するように計画します。

ここで、強気の計画を立てる必要はありません。

次に、計画した収入を診療日数で割って、さらに診療科別の平均点数で

割ることで、目標となる患者数を算定しておきます。

 

1年後から経営が成り立つような収入の計画を立てたら、

次は、実現可能性の検証です。

 

新規開業となると、継承開業のように実際の診療圏分析はできませんが、

郊外での開業であれば、主要幹線道路や大型河川も考慮に入れながら、

開業場所から半径3キロ程度を想定診療圏に設定をしておきます。

設定した診療圏内の患者数を競合医院とシェアした場合の自院患者数を

導き出したら、収入計画での患者数と診療圏分析での患者数を比較してみましょう。

収入計画での患者数の方が大幅に多いようでしたら、

実現可能性は低いということになります。

 

想定診療圏内の競合医院とのパワーバランスも考慮に入れながら、

まずは実現可能性の高い患者数、つまり収入計画を策定することが

何よりも重要です。

 

実現可能性の高い収入計画の策定ができたら、当初の「A支出額」と

「B支出額」を賄うことができるかの検証です。

 

賄えないようであれば、賄えるように「A支出額」と「B支出額」

の削減に着手していきます。

金額的に大きく削減できる順番としては、医院建物、医療機器、器具備品となります。

それでも、無理であれば、人件費となります。

 

どうしても、支出額を収入で賄うことが難しいのであれば、

そもそも、開業場所の選定が間違っているのかもしれません。